チベット人の最初の王と最初の宮殿
チベット人の祖先が誕生したヤルルン河の谷がまた「チベット王朝発祥地」ともされている。
ツェダンから南へヤルルン谷を約 12 キロ遡った鹿山の急斜面の尾根に、チベット式建築で堅固な城壁を巡らした石造りの宮殿が
建てられたのは紀元前 120 年頃とされている。
この宮殿がある尾根には紅柳と菅が茂っていたので、「紅柳と菅の宮殿」というチベット語で、「ユムブ・ラカン」と呼ばれていた。
この宮殿の建造についても物語がある。
当時ヤルルン河流域には牧草が茂っていて、ヤクや羊が群れていた。ある日、一人少年がヤルルン谷の高峰に降り立った。
ヤルルン谷の部落頭領が少年に「どこから来たのか」と聞いたら、少年はインドの方を指差した。
頭領は少年の指が空を指しているので、天から来たと思い、その雄雄しい少年を肩に担いで部落の村に連れ帰った。
やがて、少年はツェンポ(王)に推されて、「ニャティ・ツェンポ(肩座王)」と呼ばれて(肩に座って、村に入った王の意味)、
チベット最初の王が誕生した。
この最初に誕生した王のために、チベットの最初の宮殿「ユムブ・ラカン」が建立された。
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